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朝日ヶ丘文庫。

忘れないように、mixiでつぶやきながら帰ってきたこの日。
(mixiからの修正転載です)

行って来た先は、私設文庫「朝日ヶ丘文庫」。
個人がやっているもので、絵本や児童書をあつめていて、
自宅玄関先に本棚を置いてずらりと並べてある。
開いている日は、玄関先にちいさな旗を出して「あいてるよ」とお知らせ。
それを見た近所のこどもたちが、本を読みに来たり、借りに来たりする。

で、この本棚をちょこちょこ見ていたら、
なんとも、いい、古いものが、たくさん。
角のとれた本。日焼けした本。すこしやぶけた本。
らくがきや、おおきなやぶれは、ない。
きっと、何代ものこどもたちが、大事にこの本を読んできたんだろうな。

とても全部は読めないので、
いくつか、なんだか引きを感じるものを、拾い読み。

……ぜんぶの本を読めないのが、もどかしいくらい、
それだけでも、いいものばかりだった。

かけあしで、紹介。

「さっちゃんのまほうのて」
すごく直球に、目をそらさずに、「障害」に向き合う主人公と、
親と、先生と、まわりの友人たちのはなし。さし絵も、ストレート。
「目をそらさない」それが、障害の問題を解決するための
キーワードだと、この絵本の存在でもって、示していると思った。

「スーホの白い馬」
なつかしさに手にとって、そんでたまらず落涙。
子どものころは「いくら死んじゃったからって、いつも一緒にいたいからって、
ばらばらにして、皮や骨まで使って楽器(馬頭琴)にしなくても」
と思ったけれど、この本がほんとに伝えたいことはそこじゃないのだと解った。
子どものときは行間読めてなかったんだなぁ。
復讐はしない。でも「大事な存在が殺されたこと」は、
絶対に忘れない。無駄にしない。そして、武器より楽器を。
……そういうことだ、きっと。


「じごくのそうべえ」
田島征彦(たじま・ゆきひこ)さんの本。
精密ではなくざっくりした絵柄なのに、
実物がリアルに想像できる情報量を蔵している。そして生々しい。
これは、落語「地獄八景亡者戯」の一部の絵本化。
(NHK連ドラ「ちりとてちん」での長いアレ)。
ちょうゆかい。落語と絵本って相性いいかもと思った。

「てんにのぼったなまず」
同じく田島さんの本。タイトルからは思いがけず、
昔の日本の、地震&津波がモチーフの話。
津波で壊滅、潮をかぶって農業も絶望的だった土地に
地震の後の大雨で崩れた山から土の恵みがもたらされ、まちは復興してゆく。
支配者であるさむらいたちは民を助ける力を持たないが、
自然はそこに住む民たちを立ち直らせた。
コレがメインテーマな話じゃないけど、今はそこを拾ってしまった。
ああ、童話の底力。
……それにしても、原発災害がなければ、津波でまちが壊滅しても、
「この本で、やりなおす希望が持てたのに」と、つらい。
気に入りすぎたので、アマゾンで注文しちゃいました。
読みたいかた、いましたら声かけてくださいな。

「原爆の図」
製作・丸木美術館。原爆投下後の広島・長崎の街中のようす。
モノクロの細密なイラストで、写実的ではないけどリアル。
その場で自分も見たような錯覚に連れ去られる気迫がある。
そしてこの本の真の迫力は後半、南京大虐殺、アウシュビッツ、
沖縄戦、水俣などにまで言及(絵だから描及?)するところ。
ほんとうの問題は、原子力爆弾とか戦争とかじゃない、
それを使い、引き起こす「人間の意志」だということを示唆していると感じた。
「ピカは人が落とさにゃ落ちてこん」。そうだ。
戦争は「起こる」んじゃない、ひとが「起こす」のだもの。

丸木美術館、調べてみたら、かなりぐっと惹かれるところでした。
埼玉県。こんど上京するときにぜひ行きたい。

原爆の図 丸木美術館
http://www.aya.or.jp/~marukimsn/

私はほんとにどんどん忘れてしまうので、
忘れないうちに、ことばにしておきました。

こんだけ書いたら、そうそう忘れまい。
そして、もしも忘れても、誰かが思い出させてくれるだろう(笑?)。
emix | | 21:11 | comments(0) | - | - | - |
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